ピックアップのマグネット

2010/05/06 Thu 16:50

 エレキギターの生音には意味がない、などとさんざん言ってきていますが、ピックアップには結構こだわります。といっても私は音を歪ませたときにアタック音が潰れすぎないような音が好きなので、そういう音が出るピックアップ、アンプ、エフェクターならあんまり細かいことにはこだわりません。

 よくある「スーパーディストーション」系のサウンドは、ピックアップでもエフェクターでもアンプでもイヤです。何やってるか自分でもわからない音が出てきますし、何よりも音の通りが悪すぎです。

 それはそれとしまして、ピックアップのいろいろな話の中で「マグネットによって音が変わるかどうか」を論じているものを見つけました。「変わらない」派の方は「論拠がない」ということを主張しているようです。

 でもこれには私は完全に反対しますね。自分のギターのピックアップのマグネットを交換していると言うことからも明らかなように、マグネットが変われば音は絶対に変わります。理由は簡単です、エレキギターは電磁誘導によって弦の振動を電流に変換しているからです。そしてその際に発生する電流の大きさを決定づけるのがマグネットだからです。

 試しにマグネット無しのピックアップで音を鳴らしてみればすぐ答えはわかります。ほとんど音は鳴りません。私は30年ほど前から自分でコイルを巻いてピックアップを作ったりしていましたので、コイルと磁石がどれだけサウンドに影響を与えるかと言うことについては、体験的にいろいろなことを知っています。

 マグネットの磁力が強くなれば音は大きくパワフルになり、弱くなれば音も小さくペニョペニョになります。だってピックアップと弦との距離を変えればこれだけでもサウンドが変わるじゃないですか。これは何をしているかと言えば、弦までの距離を変えることで弦に対する磁力(ポールピース)の強さを調節しているのです。

 もし磁力の差によって音が変わらないのであれば、ピックアップの高さ調整をどうやっても音は変わらないことになります。しかしそんなことは絶対にありませんから、これだけを取ってみてもマグネットで音が変わるのは明らかです。

 ただしマグネットの材質で音が変わるかどうかは私にはわかりません。物理的に考えれば音に影響を与えるのは「磁力の大きさ」だけだと思うからです。そう考えてみれば、セラミックであれアルニコであれ、磁力が全く同じであれば同じ音が出るはずです。

 磁力が違うからこういうマグネットの論争が出るのであり、実際これらの材質の違いで磁力は異なっているはずなので音は間違いなく変わるはずです。少なくともパワーは変わるはずです。更に磁力が変わればコイルを通して発生する電流の大きさや反応にも影響があるでしょうから、トーンも変わるでしょう。

 そういうことで結論づければピックアップのマグネットはギターの音に大きな影響を与えます。これは私のギターを比べれば明らかですが、そうするまでもなく理屈で考えても間違いのないことだと言えます。

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