楽器に関しては結構偏見を持っている人が多いですよね。いえ、そう思いません?実際。

 よくあるのはセッティングで上手いか下手かを決めつけようとするもの。特に多いのがドラム。曰く「イスの高さが高い人は上手い」「ライドシンバルが高い人は上手い」「ハイハットは3㎝空けなければいけない」等々・・。なんか妙に日本人のドラマーサイトなどを見ているとこういうことを言う人多いですよね。「これができなきゃいけない、こうしなきゃいけない」・・、特にドラムの先生をしているような人などに。

 でもそんなこと絶対ないですよね。いくら有名プロドラマーがそういっているからと言って、こればっかりは絶対に当てはまりませんね。これらの意見はそのプロドラマー個人のあくまで個人的意見であって、イスが低い人でも、ライドシンバルが低い人でも、ハイハットがそれほど開いていない人でも、上手い人はごろごろいます。

 ドラムを教えるような人がこんな凝り固まった頭を持っているから日本のプレーヤーには自由なアイデアが出てこないんじゃないでしょうか?ドラムの先生なんか、基本的なプレイに対する考え方や、練習方法、そしてプレイの例示を行って、あとは生徒の自由な発想に基づく練習に任せればいいんじゃないでしょうか。

 イスが低い人の例はデイヴ・ウェックル、スティーヴ・スミスなど簡単に選び出すことができます。彼らは常に膝が90度未満に折れ曲がってプレイしています。ボンゾだってそうです。だってイスが低いとキックにパワーが出ます。

 ライドシンバルが低い人、これも沢山います。神様バディ・リッチだってそうですし、ボンゾ、イアン・ペイス、ベニー・グレブだってレイ・ルジアーだって低いです。だってライドを含めてシンバル類を低くセットするとスティックの移動が行いやすいのでとてもラクに叩けます。しかも常に肩よりも下に向かって叩けるので腕が疲れません。

 そしてハイハットが開いていない人、これだってベニー・グレブ、ジョジョ・メイヤー、などなど、結構ハイテクドラマーのイメージがある人達にも多くいます。だってハイハットをたくさん開くとクローズにするとき左足に妙に力を入れなければなりません。クローズを切れよく、ラクにしようとすればハイハットはできる限り開けない方がプレイはラクです。1-2㎝しか空けていない一流プロだって探せばたくさんいるはずです。

 結局はそれぞれのプレーヤーが自分の好み、クセ、プレイスタイルに合わせて好きなようにセッティングすればいいだけの話であって、誰かの好みをスタンダードとして他人に押しつけるようなものではないと思います。

 だってドラムなんてそもそもチューニングからしてスタンダードがないわけです。誰一人として他人と同じヘッドの張り具合でセッティングしている人はいません。だからギターや鍵盤楽器とはそもそも違うのです。ドラムに基準なんてないんですね。

 まあですからドラムのセッティングや叩き方なんて自分が叩きやすいようにやればいいんじゃないでしょうか?グリップだって自分の意のままにダイナミクスとスピードがコントロールできればどのような握りでもイイでしょうし、思うような音が出るのであればイスの高さだって、ライドの位置やハイハットの開き具合なども大した問題ではないでしょう。

 いろいろなドラマーを見て行けばそういう結論に達すると思いますよ。で、そういういろいろなプレイスタイル、セッティングがある中で、自分に合ったものを研究していけばよいのではないかと思います。1つのスタイルを極めるもよし、ちょっとトライして合わないなと思えば違うスタイルに変えるもよし、ドラムにはいろんな叩き方があるし、そして自由に叩いても許される数少ない楽器だと思いますね。

 そう考えればドラムってなんて自由な楽器なんでしょうね。これほど理論やルールから解放されている楽器ってなかなか珍しいのではないでしょうか。守らなければいけないルールはただ一つ。「リズムを正確に気持ちよく叩くこと」。たったこれだけしかやらなければならないことはないのです。

 まあそのただ一つのルールを守ることがそれはそれは困難なのですが(笑 これができれば誰も苦労しない)、でもそれも含めてとてもプレイしがいのある楽器だと思いますね。

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