ギターの改造同様に、こちらも半年くらいかけて試行錯誤を繰り返してきたペダルボードですが、今日ようやく最終的に組み上げが終わりました。以前の姿とそれほど劇的に変わったところはありませんが、現段階ではこれが完成形です。

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どういう流れになっているかと言いますと、まずワイヤレスのレシーバーからジャンクションボックスに入ります。ジャンクションボックスは、もちろんインプットとアウトプットを一つの場所にまとめることで利便性を高めることが一番の目的ですが、万が一ワイヤレスが死んでしまった時にすぐにケーブルに交換できるための目的もあります。

ジャンクションボックスからボスのノイズサプレッサーのインプットに入り、その後ノイズサプレッサーのセンドからナインボルトペダルスのコンプレッサーに入ります。私はこのコンプがとっても好きですね。原音を大きく変えることなく浅くも深くもコンプをかけてくれるからです。

その後ワンコントロールのプログラマブルスイッチャーのノンバッファーインプットに入り、その後ループ1にMXRのフェイズ90、ループ2にランドグラフのダイナミックオーバードライブ、ループ3にAMTのプリアンプSS-11A、ループ4に自作のボリュームボックスをつないでいます。4ループが終わったところで一旦ボスのノイズサプレッサーのリターンに戻り、そのままアウトプットからプログラマブルスイッチャーに戻ります。

最後のループ5にはボスのスーパーコーラスCH-1→ボスのデジタルディレイDD-7という空間系をセットして、最終的にジャンクションボックスに戻ってアンプのリターン端子へつなぐことになります。

あ、ちなみに写真を見ていただきますと、フットスイッチにカラフルなキャップが取り付けられていますが、これは一般的なサイズのフットスイッチを踏みやすくするためのキャップ(カバー)です。10個千円くらいで売られていてとてもリーズナブルな価格で、ルックスも気に入っています。

このキャップの良いところは、半透明になっているのでキャップの下にLEDがあるような場合でも、キャップの下からLEDの点灯が透けて見えるのでオンオフを確認できることです。ほかにも金属製のキャップなども結構な値段で売られたりしているのですが、金属製だとLEDの点灯が場合によっては確認できないので結構困る場面があると思います。その点この透明な樹脂製のキャップは取り付けも簡単だし、LEDも見やすいし、価格も安いし、ととてもおススメですね。

で、ボードのサウンド的には、私は十分満足していますね。結構太くて通りの良い音が出ますしね。もちろんプロならばこんなペダルボードなど組まず、アンプは自分が好きなアンプを2-3台使い、それを切り替えながらサウンドに色付けをするためのペダルをいくつか並べばよいだけでしょう。またMIDIを使ってもっとディレイやプリアンプ、アンプ切り替えなどを効率的に切り替えるシステムを作ることも可能でしょう。

まあ、でも私はアマチュアですからね(笑)。ライブやスタジオ練習の際にローディーが機材を運んでくれるわけでもないし、常に100点満点のサウンドを出すことを神経質に求めてはいませんし、このペダルボードで95点くらい取れるのなら(私自身は100点満点だと思っていますが)、このペダルボードくらいのサイズと重量に収まっていることがとても大事です。

基本的に、私はマルチが操作性面で嫌いなので、マルチを使う気はあまりありません。マルチが軽くて便利で使い勝手が良いことは知っています。音もほとんど問題がないことも理解しています。でも、どうしてもあのデジタルチックな設定・操作がどうにも好きになれないんです。それはLINE6のAmplifiをブルートゥース経由でタブレットで操作・設定した際に、本当にめんどくさくていやだと思ったのです。

きっとこれからのギター機材はどんどんこのブルートゥース経由で設定することになっていくでしょう。でもそれは本当にめんどくさいんです。なぜならたかがエフェクターやアンプの設定をするためにわざわざスマホやタブレットを持ち歩かなければならないからです。ステージやスタジオでいちいちスマホでエフェクターの設定をコチョコチョするなんて、本当にめんどくさくてイヤ。設定していてなんかイライラしてストレスが溜まってきそうです。

だから可能な限りエフェクターの設定はつまみでダイレクトにできるものが好きです。私なんかそんな難しいことするわけじゃないんで、ほんとマルチやタブレットで設定しなきゃいけないような機材を使う必要もないんです(笑)。

で、話をこのペダルボードに戻しますと、このボードのキモは、やはりランドブラフのオーバードライブとAMTのプリアンプですね。これらを組み合わせれば、ジャズ、フュージョンのサウンドからハードロック(たぶんヘヴィメタルも可能)までどんなジャンルのサウンドも鳴らすことができます。

ランドグラフのオーバードライブは本当に優秀で、私はハードロックを演奏するときにはTSモードに設定してコンプレッションの強いトーンを利用してプリアンプをドライブさせてセクシーなトーンを作ります。一方オーバードライブを使わないでプリアンプ単独でドライブを作り、70年代あたりのロックの渋くて野太い歪みを作ることもできますし、またオーバードライブのモードをダンブルモードにしてプリアンプはクリーンチャンネルかごく浅く歪ませたドライブチャンネルを使うことで、カールトンのようなフュージョンの軽快で心地よいドライヴサウンドを鳴らすこともできます。

AMTのプリアンプはクリーン、ツインリバーブのようなサウンド、そしてマーシャルのようなサウンド、さらにはソルダーノやブギーのような太くてエッジの効いたサウンドまで出すことができます。なのでどんなジャンルのどんなサウンドでもたいていこれ一台で作ることが可能なのです。しかも大きなアンプを持ち歩くわけでもなく、またアンプシミュレーターでもなく、コンパクトサイズの小さなプリアンプ一つでこれができるわけですから、本当に気に入っています。

あ、それからこのAMTのプリアンプですが、しばしばネットではノイズがヒドい、と言われることがある製品なのですが、ワイヤレスを使って鳴らしますとほぼノイズはゼロになります。このノイズですがケーブルを使って鳴らしているときもギターのボリュームをゼロにすればノイズも消えますので、基本的にノイズの原因はプリアンプ自体の問題ではなくギターのハムノイズなんですよね。

きっとワイヤレスにするとそのあたりのギターのハムノイズが劇的に小さくなるので、AMTのプリアンプのノイズも消えてしまうのだと思います。トランスミッターがギターから数十センチのケーブルで接続されているだけなので、トランスミッターで元音をデジタルに変換する際にはギター内部にプリアンプやバッファーアンプをつけてインピーダンス変換を行っているのと同じようなノイズ抑制効果があるのでしょう。ワイヤレスにするとほぼノイズサプレッサーも不要なくらいノイズは気にならないですね。

で、オーバードライブは、このブログにも書きましたように、JOYOに始まって、ボイリングポイント、ランドグラフ、禅駆動と本当に時間をかけてテストしてきました。JOYOは結構気に入っていますが、ランドグラフで同じ音が出せること、そしてボイリングポイントはランドグラフのコピーと言われているのですが、実際に使ってみますとランドグラフのようなトーンのセクシーさがありませんでした。

そしてカールトンやロベン・フォードが使っている禅駆動(弾駆動)ですが、私もいろいろと設定を変えて、もちろんプリアンプの設定も色々変えながら試してみたのですが、どうも私には合いませんでした。確かに太い音も出るのですが、その太さがいかにもエフェクターで作ったどこかトーンが偏った無理やりの太い音、と感じられて仕方ありませんし、歪みがちょっと荒いので私好みのトーンでないですし、とにかく一言で言って、トーンにセクシーさとスムースさを感じられないのです。また歪みのレンジが結構狭いので、ランドグラフみたいにどんな場面でも使える器用なペダルではないのです。

そこそこのお値段がするペダルですし、多くのユーザー、特にカールトンなどを崇拝する方たちからは「これ以外ありえない!」みたいな勢いで絶賛されているオーバードライブなのですが、どうも私とは相性があまり良くなかったみたいです(笑)。セミアコならもうちょっと相性が良かったのかもしれませんが、そのあたりはよくわかりません。

カールトンサウンドだけに絞って鳴らすのであれば禅駆動も良い選択かも知れませんが、私はいろんなサウンドを作りたいのでカールトンサウンドしか出せないペダルでは困るのです。ほんとさんざんテストしたのですが、禅駆動は残念でした。

ほかのペダルはあまりこだわってないですね(笑)。フェイズ90は、まあちょっと回路をモディファイしていますが、コーラスもディレイも別に無難なボス製品。皆さんがよく言われるように、ボス製品はモノによってオンにしたり、配線するだけで音の大きさやトーンが変わってしまうところは気になると言えば気になりますが、まあそれほど許せないほどのことではないので使っています。

本当はスティーヴ・ルカサーみたいにディレイはボードにミキサーみたいなものを入れて、ディレイに入れる前の段階でラインを二系統に分けてしまい、一つはドライ、一つはディレイを通したエフェクト音をミキサーでミックスするようにすればベストなんだろうと思いますが、それもボードのスペースの関係で今はパスです。

今回これで一応完成を見たペダルボードですが、もしさらにいじるところがあるとすれば三つ(三つもあるんかいっ!(笑))。一つは先ほどのディレイなどの空間系サウンドを別系統に分けてミックスさせるためのミニミキサーの導入。二つめはもう一つディレイを増やすこと。これはTCエレクトロニックの製品のように、ミニペダルサイズのデジタルディレイで十分です。そして最後の三つめは、ワウワウペダルの導入。

ワウは基本的には使っていなかったのですが、あのサウンド自体はなんか好きなんです。エディのワウサウンドも好きですし、カールトンのワウサウンドもとても素敵です。あまりに派手にギタートーンが変わるので自分で使うのは避けてきたところもありますが、トーンは好きですし、それに最近はミニワウペダルも出てきてますからね。

普通のコンパクトサイズと同じ大きさくらいのワウペダルが各社から発売されています。現実的にはボードにミニワウペダルを組み込む余地はないのですが、今もっとも使ってみたいエフェクターはミニワウペダルですね。新品を買う必要なんてないので、中古で1万円を割るような価格でオークションにでも出てくれば買ってみたいな、と思っています。

まあボードの改善点はそのあたりですが、実際のところ現時点以上に手を加えようと思っているところはありません。必要なものや欲しいものはすべて現在のボードに組み込まれていますので、これさえあれば私はいつでもどこでも最高のサウンドとパフォーマンスを実現させることができると思っています。

あとはもう練習するのみですね(笑)。いやあ、ギターってやっぱりむつかしい楽器ですからね。頑張って練習しなくっちゃ。もうギターも望みのものができたし、ボードも完成したわけですから、あとはもうちょっとマシに演奏できるように練習するだけですね。

でもこうやって写真で見ると、ペダルボードってなんか工作、って感じがしますねぇ(笑)。ギターの音が変わる自分好みの道具をいくつも買い集めて、配列を考えてケーブルや電源を取り回す。スペースが限られているので箱庭や盆栽のようでもあり、工作という点ではプラモデルや電気回路作りや車いじりにも似てますね。

そしてペダルボードが「道具」である以上、機能性や使いやすさも当然考えなければいけないし、その上で配列や配線の取り回しのセンスやカラフルなペダルを見ているとちょっとアートな部分もある作業。道具なのに美的感覚もあるという点では機械時計や車に通じますね。いかにも男心をくすぐるところです、ペダルボード作り(笑)。


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