AMT社のSS-11Aというプリアンプを私は使っているのですが、このアンプ、ドライブツマミを12時より強くしますと単音で鳴らした時にアタック音が潰れてしまいます。そのせいもあって、ドライブツマミは10時から11時位の位置に設定し、足りない歪みはオーバードライブでブーストして付け加えています。

しかし最近「やっぱりそれっておかしくない?12時よりドライブを高くしてもプリアンプだけでしっかりと綺麗に歪むサウンドを出せるようにしたほうがいいはずだよね?」と疑問に感じるようになり、知り合いのスタジオ経営者が「プリ管を換えると随分サウンドが変わりますよ」と教えてくれこともあって、意を決してプリ管の交換テストをすることにしました。

gakki-de-genki_12ax7eh.jpg
プリアンプに最初に取り付けられていたのは、この写真にあるエレクトロハーモニクス社の12AX7EHという真空管。AMTのプリアンプにはかつては6Vの真空管が刺さっていたことが多かったようなのですが、最近は12Vの真空管が刺さっているようです。6Vの真空管が刺さっているアンプにはそのままの状態では12Vの真空管が刺せませんので、基盤のジャンパーピンを変更して12V仕様にするらしいのですが、私のは最初から12V設定だったのでその作業は不要でした。

で、試してみたのは先ほどのアドバイスをくれたスタジオにおいてあるいろんなチューブアンプから取り出したプリ管です。以下がテストしたプリ管です。

1)グルーブチューブ社 12AX7-R2

12ax7r2l.jpg

2)PM社 12AX7A

100000001000956541_10203.jpg

3)グルーブチューブ社 12AX7-R

12ax7rl.jpg

1)のグルーブチューブ社 12AX7-R2はスタジオにあったグルーブ社のアンプから取り外したもの。これを最初にテストしたのですが、正直言って「もうこれでいい!」と思うくらいいきなり気に入った音が出ました。とにかくオリジナルのエレハモ社の真空管だとドライブを上げるとハイフレットの単音が潰れたような詰まったような音になっていたのですが、それがまったくなくなって普通にスムースにドライブできます。しかもトーンもやや太い音になってハードロックに使うには申し分ないサウンド。もちろんハイフレットのソロのサウンドもスムースでとてもいい音です。

2)のPM社の12AX7A、これは日本にそんなにないだろう、と言われているアンプに取り付けられていたもの。ただしアンプをリストアした際にオーナーの好みでプリ管を替えてサウンドを調整したようです。これも1)のグルーブチューブの真空管ととても似たサウンドがします。ハイフレットのサウンドは1)同様に音づまりしたり潰れることがなく、とてもスムースで伸びやかです。正直、1)と2)の違いはあまり良く実感できませんでした(というか、2)は1)と似ていたせいもあってあまり印象に残っておらずあまり長くテストしなかった)

そして3)のグルーブチューブ社の12AX7-Rはマーシャルに取り付けられていたものを外しました。こちらはゲインをそれほど上げない状態だととてもジャキジャキして「マーシャル!」という雰囲気があります。ただゲインを上げていくとオリジナルのエレハモの真空管同様に少しだけアタック音が潰れ気味になってきます。なのでゲインをあまり上げることはできません。ゲインが高くない時にジャキジャキ鳴ることや、ゲインを上げると音が潰れてくるところなど、オリジナルのエレハモの真空管とよく似た特徴を持った真空管でした。

そして同じグルーブチューブ社の1)と比較すると1)のほうがハイフレットを弾いた場合の音が太く、3)のほうが少し細い音になります。3)はマーシャルチックなきらびやかさがありますが、1)はもっとミッドとローが太いサウンドです。

そしてこのテストを終えた結果、1)を再度アンプに取り付けて長く色んなフレーズを弾きながらテストしました。そのうえで私はこの1)のグルーブチューブ社12AX7-R2真空管が気に入りました。

しかし!ネットで調べてみるとこの12AX7-R2は既に販売終了品となっていて、市場にはもうありませんでした・・・。ただ、現物の真空管にはSOVTEK社の12AX7LPSの刻印がされいたので、代替品としてSOVTEK社の12AX7LPSを使うことができそうです。スタジオオーナーが言うには、グルーブチューブ社は保障が効くのと品質が厳選されているので安心して使えることがメリットなのだそうですが、現品が販売終了されていてはどうしようもありません。

ダウンロード

家に帰ってから早速SOVTEK社の真空管を探して購入手続きを行いました。グルーブチューブ社の検査を経た真空管ではないので少し博打ではありますが、値段も安いのでこれに賭けてみることにしました。価格は2本で3千円、安いです。

いやはや、それにしても真空管を換えるとサウンドはガラッと変わりますね、確かに。送られてくる真空管がスタジオでテストしたグルーブチューブ社の12AX7-R2と同じようなサウンドだと嬉しいのですが。それは現物が届いてからのお楽しみ、ということにしておきましょう。

でも、これでプリアンプのサウンドが良くなれば、ブースターとしてオーバードライブを使う必要がほとんどなくなります。しかしそれはそれでノイズやトーンの面からみて望ましいのではないかと思いますね。システムがシンプルになればそれだけノイズや音質劣化の可能性も少なくなるわけですからね。

とりあえず真空管の到着を楽しみに待っておくことにします~。

関連記事
ギターエフェクター