ところでみなさんはどんな感じにフットペダルを調節してますでしょうか?固めにスプリングを張る方、或いは逆にユルユルにする方。またその中間程度でセッティングする方・・。私もいろいろと試行錯誤を重ねてきたのですが、いろいろ試した結果からペダルは基本的にはスプリングをユルユルにして使うのが良いと思いますね。そのユルユルの調節具合はそれぞれのペダルや踏み方に合わせて行わないといけないのですが、基本ユルユルです。

 ビーターの返りを良くするためにスプリングのテンションを強くする人もいると思いますが、あれは足が疲れるだけです。それぞれの方のお好みもあるとは思いますが、もしいろいろとフットペダルのメーカー、種類、セッティングなどで悩んでおられる方がいたら、騙されたと思ってぜひ一度ユルユルにセッティングしてみることをお薦めします。

 その理由はユルユルな状態が一番コントロールしやすいからです。ユルユルだとビーターの反応が悪いんじゃないかと思うかも知れませんが、実はスプリングが弱いセッティングが一番足先を使ってペダルをコントロールしやすいのです。

 バスドラの連打のテクニックで悩んでいるドラマーも多いと思いますが、連打するために一番楽なテクニックはペダルをユルユルにした状態でひと踏みして、勝手にビーターが2回ヒットしてくれるやり方です。スプリングを強く張るとこれができにくいのですが、ユルユルだと1回踏むだけで勝手にビーターが連打してくれるんです。

 基本はこれで、あとはフレーズに合わせて足先で二つめの音量やリズムを微妙にコントロールできるように練習しますが、これが一番マスターしやすいし、楽だし、どんな場面でも使いやすいテクニックです。

 ドラムは手でも足でも、何も力一杯叩くのが良いタタキ方ではないことは皆さんご存じだと思います。手についてはロールの練習などを通じて力を入れずに早く二つ打ちを行うテクニックを練習すると思いますが、足についても同じなのです。

 足だってうまいこと二つ打ちをコントロールできると、とても楽にいろんなフレーズが叩け、表現力が増すのです。その二つ打ちをコントロールするためにはペダルをユルユルにセッティングする必要があるのです。またユルユルにすると弱い力で踏んでも音は結構な音量で鳴らすこともできます。

 ユルユルにした場合の二つ打ちの方法は、①一つめの音は普通にペダルを踏む ②二つめの音は、一つめの音を叩いたビーターが跳ね返ってくる時につま先で「チョン」と軽く踏んで鳴らす、という方法です。プロのビデオなどを見ていてもテクニカルなドラマーはやり方に多少の違いはあれ、ほとんどこのやり方でやってます。

 この「二つめの音をチョンと踏んで鳴らす」やり方が、人によっては足が左右にスライドしているように見えたり、前に踏み込んでいるように見えたりするわけですが、やってることは一緒です。要は跳ね返ってきたビーターを「チョン」と軽く踏んで二つめの音を鳴らしているだけなんです。

 スライド奏法だの何だのと、フットペダルの連打の奏法にはいろいろな名前がついていて、その方法を解説したビデオもよく見かけますが、本当に重要なのは奏法よりもフットペダルのセッティングです。フットペダルのセッティングさえ適切にしておけば、スライド奏法という名前だろうと、アップダウン奏法という名前だろうと、ステップ奏法と呼ぼうと、どんなやり方にしてもできます。

 基本は最初に書きましたように一回踏みつけて二回音を鳴らす、というやりかたで、あとは二つめの音を鳴らすための「ペダルのチョン踏み」の練習を重ねていくうちに、人それぞれに得意な踏み方が出てくるだけのことです。原理は全く一緒なので、どの奏法がベストかなんてありません。一流のプロドラマーの奏法を見ていれば人それぞれですから、別に「スライド奏法じゃないとダメ」ってことは全くありません。

 で、この奏法を使うのであれば、多分ペダルはどこのメーカーのどの型番でも一緒だと思います。もちろん好みはあると思いますが、二つ打ちの仕組みがビーターの跳ね返りをコントロールするだけですし、ペダル自体の仕様の違いはあまり関係ありませんので、理屈の上ではペダルはなんでもいいという話になるわけです。

 ペダルのセッティングや連打のやり方にお悩みの方はぜひ一度スプリングをユルユルにしてみてはいかがでしょうか?今までやったことがなかった方にとっては目から鱗だと思いますよ。「ああ、こんな方法でみんな上手に連打してたのか!」って謎が解けてビックリすると思いますよ。

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