エレキギターを弾いているギタリストの皆さんが一度は悩むのが弦高ではないかと思います。ギターを買ったときに設定はされているものですが、弾き込んでいくうちに「もしかしてもっと弾きやすい弦の高さがあるんじゃないか?」と思っていろいろ試してみたくなるんじゃないかと思います。

あるいは、他の人のギターを弾いていて「あれ?このギターのほうが弾きやすいぞ?弦の高さに秘密があるのかな?」とか思ったりすることがあるんじゃないかと思います。

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私も多分に漏れずいままでいろいろと試行錯誤をしてきました。弦高が低ければフィンガリングがやりやすくて運指はものすごく楽になります。その代わりチョーキングやビブラートを行おうとするとチョーキング・ビブラートを行う指が隣の弦に当たってしまってものすごくやりにくくなります。逆に弦高を高くすると弦を押さえるのに力が要るようになりますが、チョーキングやビブラートは大変楽にできるようになります。

最近の私はもう迷うことがなくて、基本的に弦高は少し高めです。その理由は先ほども書きましたように、チョーキングやビブラートが楽にできるようになるからです。運指の問題については、もうそれは指をその弦高に慣らしていくしかないですね(笑)。知り合いの人が私のギターを弾くと「弦が固く感じられて指が痛い」と感想を言ってましたが、私自身は逆にチョーキングがやりやすいことで弦を柔らかく感じていたくらいなので、感じ方って人によってそれぞれだな、って思いますね。

で、どのくらいの高さにするのかと言えば、12フレット以上のポジションでチョーキングをしてスムースに隣の弦の下に指が潜り込めるようになる最も低い高さに設定しています。もっと高くすれば、そりゃチョーキング・ビブラートはもっと楽にできますが、普通の運指が大変になります(笑)。

もし、チョーキングやビブラートがイングウェイやスティーヴ・ヴァイ、エディ・ヴァンヘイレンのようにできない、とお悩みの方がおられたら、一度弦高を極端に上げてみてください。そうすれば彼らがなぜチョーキングやビブラートをいとも簡単に行っているのか、その理由がわかるはずです。

私自身はスキャロップドの指板のギターを持っていませんが、スキャロップドも基本的にはチョーキングした指を隣の弦の下に潜り込ませやすくするための工夫なのではないかと思っています。私自身、弦を少し高めにセットしていても20、21フレットといった最高音域でチョーキングを行おうとすると指が隣の弦に当たってやりにくいと感じることがあるので、そのあたりのフレットの高音弦側だけスキャロップドにすれば弾きやすくなるんじゃないかと思うことがあります。

ヴァイやビリーシーンなどは高音フレットの一部だけをスキャロップドにしているので、もしかするとそういう目的でスキャロップド加工しているのかも知れませんね。

で、私のギターの弦高は少し工夫をしていまして、あまり弦高が高くなるとネックを持ったときの滑りというか、感覚があまり好きじゃないんですよね。なので1弦と6弦はできるだけ低く設定して2弦から4弦を指をくぐらせられるような高さにセットしています。こういう各弦ごとの弦高調整が可能なのはストラトの素晴らしいところだと思います。

フロイドローズも基本的に各弦ごとの弦高調整ができないので、弦高を上げ目にセットすると1弦と6弦の左手への当たり具合が気になって好きじゃありません。なのでスペーサーをサドルの下に挟んで2-4弦の弦高を上げるようにしようともくろんでいるところです。そうやって各弦ごとの弦高調整をフロイドローズでも行えば、フロイドローズ付きのギターも違和感なく弾けるんじゃないかと思っています。

最近フロイドローズ付きのギターを持つと、この1、6弦のアタリから来る違和感が気になってしまいます。フロイド付きギターから先ほどのような弦高調整を行ったノーマルストラトへ持ち換えますとホッとするくらいなんですよね、2~4弦の弦高は高いのに(笑)。こういう弦高調整の難しさなども最近フロイドローズが敬遠され、ノーマルのシンクロタイプを好む傾向が強くなってきている原因があるのかも知れませんね。

もちろん、フロイドローズ登場以降に様々なチューニングをキープしやすいパーツが開発されて発売されていますので、それらを使ってうまく調整すればほとんどチューニングが狂わないギターを作ることができることもフロイドローズ敬遠の理由になっているとは思います。私のギターも激しいチョーキングをするとさすがに少し狂いますが、アームを一回掛けるとリセットされてチューニングは綺麗に元に戻りますから実用上はそれほど影響を感じません。

話を戻しますと、弦高調整、もちろんプレイする音楽や演奏のスタイルによって好みのセッティングは変ってくると思います。ただ、もしロックスタイルのチョーキング・ビブラートを主体とした演奏をするプレーヤーであれば弦高は少し高めにセットした方が何かとメリットが多いと思います。これは私だけじゃなくて多くのプロギタリストたちも言っていることなので、ものは試し、一度トライする勝ちはあると思います。

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