最近ダンカンやディマジオのホームページを見ていますと、ピックアップを配線するための部品として、ハンダ不要のターミナル部品のようなものがあることに気がつきます。

 エレキギターがこの世に出て、もう7-80年くらいでしょうか、そして現在も人気のあるストラトやレスポールといったモデルが発売されてから60年近くが経とうかという頃になって、ようやくこのように合理的に配線できる部品が登場しました。信じられないくらい遅い・・・(笑)。

 世の中のマニアな方々は「ハンダによって音が変わる」「配線の材質によって音が変わる」と、大変なこだわりようですが、これらについてはよほど粗悪な材質のものを使ったり、下手くそな半田付けをしない限りは影響はほとんどないと思って差し支えないと思います。

 なぜなら・・、ストラトに関して言えば配線の材質やハンダのことなど考慮するような必要もないほどショボイ部品が二つも使われているからです。それはピックアップセレクタースイッチとケーブルジャック。ストラトを自分でメンテされた方ならご承知の通り、セレクタースイッチの接点などごくわずかな点で接していますし、ケーブルジャックの接点もほとんど点。

 ギターにとって肝心なこれら二つの部品がこの程度の面積の接点を通じてしか電流を流していないのですから、他のケーブルやハンダの材質の良し悪しなど、神経質になってもそれほど意味はないでしょう(笑)。

 なので、本当のことを言えば、こんなピックアップのハンダ不要な配線部品など、とっくの昔に使われていて当たり前だったのです。それが今頃になって利用され始めたのは、単純に「合理的理由のないギターサウンドへのこだわり(特にヴィンテージサウンドへのこだわり)」だと思います。

 ま、しょっちゅうピックアップを交換したりしない方にはどーでもいいことだと思いますが(笑)、結構これってギターをよくいじる人や、ギターを製作する人から見ると大切なポイントだと思いますね。作業効率も、通電の効率も悪い部材をなぜ何十年も見直すこともなく使い続けてきたのかということには、合理的な理由はないはずですからね。あるとすればそういった部品を使うより、ハンダでつけた方がコストが安い、ということでしょう。

 本当にエレキギターだけは、世の中のテクノロジーの進化には完全に背を向けていましたからね、不思議なほどに。ようやくメーカーも少しずつ、本当に少しずつですが、オカルト的なビンテージギター信仰から、ようやく合理的なギター造りに取り組み始めたような気がしますね。

 エレキギターって、本来であればとっくの昔にシンセサイザーと融合していなければいけなかったんですよね、きっと。だって同じ電気楽器ですからね。それがそうならなかったのも、たぶんユーザーの過剰なまでのビンテージサウンドへのこだわりがあったからでしょうね。

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