そうそう、前回のブログを自分で読んでいて、ふと思いついたことがありました。よくいろんな人が「オールドギターには鳴りのいいものと悪いものがある。あたりに当たればサイコーだけど、ハズレも確かにある。」なんて話をするじゃないですかぁ。

 これって、ほとんどのケースはそのオールドギターの電気系統、もっと言えばピックアップの良し悪しによって音が左右されているだけじゃないですかねぇ?だって50年代から60年代初めくらいまでのピックアップって、手巻きで相当いい加減に作られていたわけですからねぇ。そりゃ、品質にばらつきがあって音が違うのは当たり前ですよねぇ。

 多分単純にいい音がするピックアップがついているオールドギターは良いオールドギターで、悪いピックアップがついているオールドギターが「ハズレ」なオールドギターってことじゃないですかね?

 それを、ユーザーが勝手に「ギター個体のエイジングによる鳴りが違うからサウンドが違う」とか「材質の経年変化に差があるから、音が変わる」とか表現しているだけと違いますか?だから70年代以降のギターなどは製造品質も安定して、ピックアップの個体差がなくなったので、「どのギターを弾いても同じ音。つまらない」なんて評価されるようになったんじゃないですかねぇ?

 でも、それって品質が安定しているわけですから、普通に考えたらいいことなんですよね。それと、これまたよく聞く話として「ピックアップでサウンドは変わるけど、鳴りの悪いギターには何を付けても一緒。鳴りの良いギターに付けてこそ意味がある」というものがありますよね。

 これも良く考えたら、当たり前というか、間違っている話だと思うんです。どんな素晴らしいと評価を受けているオールドギターだって、ピックアップを替えれば音は100%、絶対に変わります。オールドPAFをディマジオのTone Zoneに替えれば、ビックリするくらいサウンドは変わります(笑)。いつでもオールドレスポールでヘビメタやデスメタやれます(笑)。

 でも、そもそもネックの取付とか、フレットの打ち方、そしてブリッジに遊びなどがあって、生音で弾いても弦のサスティーンが悪いギターにどんなに素晴らしいオールドPAFを付けようと、また凄くパワーがあってサスティンもあるTone Zoneを付けようと、そりゃアンプから出てくる音はやっぱりサスティーンはないです。当たり前の話ですよね?

 これはボディの鳴りの良し悪しや、材質の良し悪し云々の話ではなく、単純に弦の振動をきちんと支えるように作られていない粗悪品のギターだから、と言うことです。フレットが浮いていたり、ネックとボディの間に隙間があったり、ブリッジの取付やサドルにガタがあれば、誰がどう考えたってちゃんとした音がするはずないです。それだけのことなんですよね。

 だから「鳴りの良いギター」とか「鳴りの悪いギター」って、一般的にエレキで言われている話では意味が間違っていると思うんですよね。みなさんは生音で弾いたときの「ボディやネックの鳴り」と思って使っていると思うんですが、本当は「弦のサスティン」のことだと思うんですよね。弦のサスティンが良ければギターの鳴りが良く聞こえるし、弦のサスティンが悪ければギターの鳴りが悪く聞こえる、という話だと思うんですよね。

 そういうことじゃないですかね、エレキギターやオールドギターのサウンドって。ま、音楽って個人の趣味の世界ですから、正解はないし、オールドギターの品質の悪さを「味」や「個性」と評価して楽しむのはもちろんアリだと思います。骨董ってそういうものですからね(笑)。だから品質が安定した工業製品は骨董の世界では珍重されないわけですからね。

 ただ客観的にエレキギターを楽器、或いは音を鳴らす道具として考えてみた場合には、それなりに合理的な理屈でもって仕組みを考えて、「良いギターとは何か」という原因を考えてみてもいいんじゃないかとは思います。オカルト的な理由で音の良し悪しを語り始めると、もう全然普遍的な話じゃなくなってきますからね。

 やっぱりそういうオカルト話はなるべくなしにしてエレキギターという楽器を考えてみたいと、個人的には思いますねぇ。だってそうじゃないと、いつまで経っても「理論」とか「理屈」ってできあがりませんからね。いつまでも「カン」と「経験」と「感覚」に頼るだけの、「職人仕事」という表現にごまかされたままになっちゃいますからね。

 エレキギターも、それじゃダメだと思うんですよねぇ。でもそういう話、世間ではまかり通ってますよねぇ・・(笑)。

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