さて今回は前回に引き続きディマジオ社のDP155、ToneZoneのレビューです。今回は最近恒例の昔のヴァン・ヘイレンのリフを弾いてサウンドをチェックするというパターンです。

 このToneZoneでリフを弾きながら思ったのは「ヘヴィやなぁ」という感想(笑)。といってもベタベタに重くて仕方がないというほどはないのですが、それにしても太くて重いサウンドであることには違いありません。

 ではいつもながらビデオをどうぞ。



 さすがにこのトーンはドロップDに強い音ですね。腹の底に響くような6弦のDサウンド。コードがまるでコンクリートの固まりのような感じで「バーン」と迫ってきます。迫力のあるサウンドです。

 しかし少しコード感のあるプレイをするとやはり弦の分離感はいまいちですね。バランス良く固まり感があるのでJBのような変な感じではないのですが、やはり綺麗に分離して聞こえるようなサウンドではありません。

 それとアタックが少しマイルドですね。Poundcakeのフレーズを弾くとなんとなくイイ感じに聞こえるのはアーニーボールのEVHモデルに付いていたピックアップとこのToneZoneが兄弟ピックアップみたいなものだからでしょうか。

 まあとにかく太くて重いサウンド、という表現がこのピックアップには合うのではないでしょうか。最近のロック系の音楽を聞いておられる方にとってはこのピックアップのサウンドは完璧にツボにはまるのかも知れませんね。

 とにかく良く歪むサウンドなので右手・左手のミュートテクニックが大切ですよね。そこをしっかりしないとすぐに余計な音が鳴ってしまい邪魔なノイズになります。右手をしっかりとブリッジに置いて低音弦が余計に響きすぎないように音を消すことが他のピックアップの時よりも大事ですね。

 にしても今まで私のギターから聞こえたことがないヘヴィでパワフルなサウンドですなぁ(笑)。もちろん同じギターで同じ人間が弾いているのでビックリするほど違うプレイには当然なりませんが、弾いている本人からすればこのいかにもというディストーションサウンドに若干笑いを感じましたね。

 あまりピックで弦を撫でるときの微妙なタッチや絞り出すようなサウンドはこのピックアップにはないです。ひたすらフルパワー、ピックを弦に当てた瞬間から弦の音はすぐに反応良くディストーションサウンドになって出てきます。この感じがきっとToneZoneの特徴なのでしょうね。

 他のディマジオのピックアップを試していないのでわかりませんが、もしかするとこういう感じがディマジオの特徴なのかも知れませんね。タッチの微妙なトーンで勝負するのではなく、最初から反応良くパワフルな音をアンプから出す、といった感じ。

 なるほどなかなか面白いピックアップだということがわかりましたが、個人的な好みからいくとダンカンの59が100点だとすれば、ToneZoneは残念ながら60~70点くらいかなぁ(笑)。このピックアップがバッチリはまる音楽ならとても気持ちよさそうな気がしますが、私はもう少しニュアンスがつけられて切り裂くように攻撃的なサウンドがするピックアップの方が好きかなぁ。

追記:
 ピックアップの音って繰り返し聞いていますと結構それぞれの特徴というのがわかるもので、このToneZoneの特徴も上のビデオを繰り返し聞いていますとよくわかります。結構ミッドが強いピックアップで、迫力ある太いサウンドがやはりこのピックアップの特徴だと思いますね。

 ただ他のピックアップと同じようにプレイしているはずなのに、やはりピックを弦に当てたときのアタック音が私の求めているものと違うというか、好みではないですねぇ。好みではないというか、このToneZoneのサウンド自体は別に悪いものではないのですが、私はもっとピックのアタック音が「キッ」とか「カッ」とか鳴ってくれるサウンドの方が好きなんですよね。

 特にコードを弾いているときなどのピッキングのアタック音の弱さが個人的には今ひとつですね。でもこのサウンド、30年前にこのギターについていたディマジオのファットストラト(FS-1)のサウンドになんとなく似ているような気がします。あのピックアップもアタック音がありませんでしたからねぇ。

 単純に好みの問題だとは思いますが、うーん、やはり私にはToneZoneはボツかなぁ(笑)。客観的にはこれはこれで良いピックアップだとは思いますよ。この音の太さと迫力はやはりこのピックアップの売りだと思いますし、このサウンドが大好き!という方も多いと思います。

 スティーヴ・ヴァイやジョー・サトリアーニのサウンドなどを聴いていると、ToneZoneともよく似たいかにもディマジオという感じのサウンドです。ピッキングのアタックがそれほど強調されるトーンではなく、どちらかと言えばアタックは弱くマイルドで太いサウンドが特徴です。

 彼らはそのトーンを生かして流れるようなフレーズをまるでシンセサイザーや異次元の楽器でも弾くようにギターをプレーしますので、彼らのプレースタイルにはこういったディマジオのピックアップが向いているのだと思います。

 最近のハードロック、ヘヴィ・メタル系の音楽ではダンカンよりディマジオの方が向いているんでしょうねぇ、きっと。

再追記:
 何かユーチューブでの反応を見ていますと、やっぱりToneZoneって人気あるって感じますね。個人的にはダンカンの59の方が好きなんですが、やはりロックのサウンドとしては古いんですかね?反応がいまいちないんですよね。

 むしろカスタムカスタムやToneZoneなどのハイゲイン系のピックアップの方が反応があるので、やっぱりそういうサウンドを好きな方が今の時代は多いって事なんでしょうね。確かにToneZoneの粒の揃ったへヴィーなサウンドに関して、自分でもユーチューブのビデオで"Unchained"のイントロを聴くと「オオッ」って思うカッコ良さですもんね(笑)。フレーズとギターのトーンがピッタリです。

 なるほどねぇ、確かにこれが今風の時代のハードロックサウンドと言えばそうなのかも知れませんね。


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