今日もネットを見ていると凄いキャッチコピーが目に入りました。以前からその存在は知っている、うさんくささの極致にある日本の某ピックアップメーカーのコピーです。

 凄いですよ、ここのオールドPAF信仰というか、PAFを史上最高のピックアップと崇め奉る様は(笑)。異常ですわ、はっきり言って。「20年の沈黙を破り・・」に始まり「12次倍音」だの「手間のかかるオフセットワインディング」だの・・。オフセットワインディングってわかりやすく日本語にすれば「まっすぐにワイヤーが巻けてない」って事をカッコ良く言っただけですか(笑)?

 そんな難しいこと考えながら50年前の職人はピックアップを作ってないって、絶対。作ってたセスラバー本人が「適当に作ってた」とはっきり言ってるのに、なんでそんな適当なピックアップを勝手に神格化していろんな理論を後付けしてまでよく言わなきゃいけないんでしょうか?

 ただ単に商売のためでしょう?前にも書きましたけど、PAFが最高ならなんでみんなPAFを使わないの?或いはPAFのコピーモデルを使わないの?それはPAFが全てのプロギタリストにとって必ずしも最高のピックアップじゃないからでしょう?

 もしPAFが本当に最高ならばディマジオもダンカンもPAFモデルと59モデルだけ作ってりゃそれでいいはずじゃないですか。でも実際にはPAFモデルとは似ても似つかないようなピックアップを使って世界中のプロギタリストが使ってるじゃないですか。

 結局PAFは最高のピックアップじゃないんですよ、どう考えたって。確かに骨董品としての価値は認めますよ。骨董品だから値段が高いこともよくわかります。でも音に関してPAFが最高ということだけはどうしても承知できませんね。だってそう断言だけるだけの理由がないもの。

 で冒頭の怪しいピックアップメーカーだって、「今までどのメーカーもPAFの完全再現は不可能だったが、当社だけはできた」と言外に言っていますが、今までどこもできなかったことを、自分だけができるって言うこと自体おかしいじゃないですか。

 お前にできる程度の事なら、とっくの昔に他のメーカーが作ってるよ。だって他のメーカーはPAFを作ったセスラバー本人に直接話を聞きながらピックアップ作ったりしてるんだもの。日本人が外国から輸入した材料使ってコチョコチョ真似事のピックアップ作るよりもずっと本物に近いスペックのものが作れるって、そんなもん。

 まあね、とにかくピックアップの話で一番信用してはいけないフレーズは「PAFが最高」という言い回しですよ。本当にそんなわけないんだから、そんなことあるはずがないんだから。PAFが最高、って言う話自体、そもそもツェッペリンがブームだったあたりから出てきた話なんだから。

 ツェッペリンのジミーのギターの音をよく聞いてくださいよ。あれがいい音?本当にそう思います?胸に手を当てて正直にそう思いますか?私は絶対に思いませんね。あんなショボイ音がいいなんて。あんなショボイギタリストが鳴らしている音が世界で一番イイなんて、絶対に思いませんよ。断っておきますが、私ツェッペリン好きですよ、とっても。その私でもそれだけは認めることができませんよ。

 「奇跡的な二次効果」だの「至高のサウンド」、「希有なプロダクト」だのよくここまで名文句を並び立てるもんだなと思いますね、正直。よくこれだけご託が並べられるもんですね(笑)。凄いよ。

 私もピックアップは大好きだし、ピックアップこそがエレキギター本体のサウンドを決定づけるものだとは思っていますが、そんなプラスティックのボビンにワイヤーを5千回ほど巻いて下に磁石を置いただけの代物がそんなマジックをもたらすとは、どう考えてもありえません。あるのならば誰にでも納得できるように証明すべきです。

 これだけのコピーを並び立てて自社の商品を販売するのであれば、メーカーとしてその音質の素晴らしさを世に広く証明する義務がありますし、それができないのならただの詐欺とやっていることは一緒です。詐欺と言われても反論できないはずですよ、実際。

 もう胡散臭いったらありゃしない。まあピックアップはどんなに高くても2万円までの商品にしておいてくださいね、皆さん。それ以上の値段がついた新品ピックアップなんて、まあ無駄にメーカーを儲けさせているだけだということをよく知っておいてくださいね。

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