先日セイモアダンカン社製SH-4、JBモデルをギターにひっつけてテストしてみたわけですが、前回のテスト時にはT-TOPと同じようにかなり弦にピックアップを近づけた状態で録音しました。

 しかしその状態でずっとギターを弾いていて音をチェックしていますと、どうにもトーンがのっぺりとしていて、やたらトレブリーですし、なんかアンプからライン録りしたような尖った音で、やや下品に感じてきました。

 で、少し気に入らなかったのでピックアップを思い切り下げてテストすることにしてみました。



 そうやって演奏してみたのがこんな感じ。明らかに前回のSH-4の音とは違います。トーンは柔らかい感じのトーンで、ハーモニクスも豊かですが、パワーとサスティンが相当下がりました。おかげでピッキングのニュアンスがとてもよく出る結果になっています。T-TOPのサウンドとよく似ていますが、それでも十分JBらしさが残っています。

 前回の録音ではアタック音が若干潰れ気味のところもありましたが、今回は前よりは綺麗にピッキングの音が出ています。それでいてSH-4ならではの豊かな中音と倍音は残ったままでずっとよい音になっています。

 ピックアップはあまり弦に近づけすぎるとパワーは増えますが、細かいニュアンスが失われてしまいます。下げすぎると逆にパワーがなくなりすぎてしまいます。T-TOPの場合は下げすぎると本当に昔のジミーペイジのようなショボイだけの音になってしまうのですが、JBの場合は元々パワーがあるピックアップなので少しくらい下げても十分なパワーがあります。

 おかげでパワーをそれほど下げることなくニュアンス豊かなギターサウンドを実現させてくれることがよくわかりました。言ってみれば排気量5リットルの車で100キロくらいのスピードで走っているようなものでしょうか。全然パワーと能力に余裕があるのでいろんなセッティングの幅があると言うことですね。

 なるほど、今までハイパワーのピックアップは積極的に試してきませんでしたが、こういうセッティングを行えばピックアップのよいところを存分に生かしながらニュアンス豊かなギターの音を作ることができるんですね。

 こうやって弾いていると、JBってイイ音してますねぇ。多くの方がおっしゃっているようにソロを弾いているときの豊かな中音域と音を伸ばしたときのハーモニクスのかぶさってくる感じがとても気持ちいいですね。JBと比べると同じような感じの音でもT-TOPのサウンドが薄っぺらく、そして細く感じられるほどです。 

 良く言えばT-TOPは素直で全音域を綺麗に拾いますが、パンチやクセ、個性はあまり感じられません。一方JBは弦に近づけても離してもとても豊かなトーンを持っていて、特に離してセッティングをするとT-TOP並にピッキングのニュアンスを再現しながら、きっちりとJB独自の「ああ、いい音だなぁ」と感じるところを加えてくれます。

 ピックアップもセッティングでずいぶん良くも悪くもできるもんですね。勉強になります。

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