さて先日から始まりましたピックアップ比較ですが、今回は以前からつけてみたいと思っていましたセイモアダンカン社製SH-4、通称JBモデルです。

 とうとう30年ぶりにT-バッカー以外のピックアップをリアに載せるという、私のギターにとってはエポックメイキングな出来事(そんなたいそうな・・)が起きてしまいましたねぇ(笑)。その最初のピックアップがこのJB。

 話によりますととても売れているピックアップだそうで、プロアマを問わず使っているギタリストはとても多いのだとか。事前の情報では「最高!」「いやミッドが強く、クリーンが変な音なので使えない」と両極に評価が分かれるみたいですが、実際のところどうでしょう。

Seymour Duncan SH-4

Seymour Duncan SH-4

 取り付けてみた写真はこんな感じです。最近のダンカンのピックアップらしく、ボビンにダンカンのロゴが入っています。これは好みが分かれるところでしょうが、実際につけてみたところ個人的にはそれなりにカッコいいかなぁと思っています。でもゼブラをつけてみたかったなぁ(笑)。次は絶対ゼブラのピックアップ買お!

 ちなみに私のギターのリアピックアップ部分のボディのザグリはあまり深くないため、取付の際にはダンカン純正のネジは長すぎて使えません。少し短めのネジを使ってかろうじて装着可能となりました。またこのJBはいわゆる「短足」なのでストラトにもとても取り付けやすいサイズになっています。

 最近のダンカン製品はSH-1などのビンテージコピーモデルを除き、多くのモデルが短足になっているようです。もう一つのギターについているSH-5、カスタムは昔のモデルなので長足ですが、最近のモデルは短足になっているようです。できれば全モデルで短足が選べるようにして欲しいですね。



 さて肝心のサウンドはこんな感じです。パッと聞いたところではそれほどT-TOPと変わらんやないけ、と感じてしまうのはきっとPODのマーシャルサウンドのせいだと思います。やっぱりアンプのキャラクターがギターの音を相当決めてしまいますよね。

 しかしよくよく聞き比べてみますとだいぶ違います。まずイントロ部分を録音していて自分で違和感があったのは、空ピッキングをするときの音があまりにT-TOPと違ったこと。T-TOPの方がもっと明るくて、ハーモニックス音が軽やかに鳴るのですが、同じようにピッキングしてもJBではもっと太い音になります。

 基本的にJBのほうがずいぶん太い音です。しかしピッキングの「カッ」とか「キッ」という音がよく聞こえるのでそのあたりは気持ちよい音と言えます。しかもパワフルなピックアップですからサスティンが長い。T-TOPだととっくの昔に音が消えているはずのところがずーっと音が鳴っています。

 そして事前に言われていたように、音の質が荒々しくなくスムースで、ハーモニクスが気持ちイイです。この録音ではそういうプレイをしていないのですが、ピッキングハーモニクスやタッピングを行ったときのハーモニクスがとても綺麗に聞こえます。

 T-TOPでは左手で4弦を押さえたポジションから3フレ上でのタッピングハーモニクスが綺麗に出ないときがあるのですが、JBでは綺麗に出ます。3弦で同じプレイをしてもとても綺麗に3フレ上のタッピングハーモニクスが出るので感動ものです(笑)。

 実はこれ、もう一本のギターでは以前からできていたことで、これがメインのギターとの大きなサウンドの違いだったのです。しかしその理由を私自身はフロイドローズのせいだと思っていたのですが、どうやらそちらにつけていたピックアップ、すなわちダンカン・カスタムのせいでそのような音になっているのだと今更ながらわかりました。

 今回載せ替えた感想としては、T-TOPとそれほど違和感を感じるほどのトーンの違いも無く、むしろローの出過ぎが押さえられてスムースなミッド、そしてそれでいて綺麗なハーモニクスが出るのでとても使いやすいピックアップだと思いました。

 確かにT-TOPの方がフィンガリングやピッキングのニュアンスは出ます。いい意味でワイルドに暴れた音も出ます。でもそれはただ単にパワーがないことの裏返し、というだけのことかも知れません。このあたりはそれぞれのギタリストで好みが出るところだと思いますが、私はJBの粒ぞろいが良く伸びやかな音で弾くのも気持ちイイと思います。

 前から何度も言っていますように、敢えて難しい楽器を選ばなくてもいいんじゃないかとも思いますしね(笑)。確かにあまりに粒が揃いすぎるとのっぺりとしたシンセサイザーのような音になって、ニュアンスもクソもなくなって弾いていてつまんないと感じるかも知れません。

 VH3以降の最近のエディの音が正にそうで、あれだけのテクニックを使って弾いても本当につまらない音しか聞こえてきません。もしJBで同じつまらなさを感じれば、またT-TOPなどの違うピックアップにすればよいです。

 ただ最近は粒ぞろいの良い音が好まれる傾向もありますので、そういう意味でもこのJB、さすがにベストセラーと言われているだけのことはあります。ロックで使う限りにおいては相当良いピックアップだと思います。とりあえず気に入ったのでこのままJBをつけてギターを弾いてみて、他のいろんなクセを把握してみたいと思います。

 とにかく誰にでも弾き易いピックアップだと思います。初心者向けとも良く言われますが、でもパワフルなピックアップは右手や左手のミュート技術やニュアンスをつける技術がないと切れのないグチャグチャな音になってしまいますので、やはりきちんと弾くには一定レベル以上のテクニックは求められると思います。

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