ドラムのセッティング

2007/09/06 Thu 01:07

 スタジオなどで練習をしていると、いかにドラムのセッティングが千差万別であるかということが凄く分かりますよね。イスの高い人、タムの高い人、低い人、シンバル・ハイハットの高い人、低い人・・。

 私は男性の中では小柄な部類に入りますので、大抵スタジオに入って前の人のドラムセッティングを見ると全てが私には高めにセットされています。で、まずイスを下げ、スネアスタンドを下げ、次にハイハットを思いっきり下まで下ろし、これらに合わせてタムを調整していきますが、そうすると大体全てのセットが低めにセットされます。

 最後にシンバル類のセットになりますが、私はオーソドックスなロックのパターン、つまりジャズのセッティングのようにライドが体の前にあるのではなく体の横、つまりフロアタムの上あたりにあるのが好きです。しかも私はライドをジャンジャン鳴らしたいのでかなり低く、しかも床と平行くらいにセットします。高い位置にライドがあるとスティックの腹で叩き難いんですよね。音もショボくなりますし。

 残りのクラッシュもなるべく低くセットします。理由は高い位置にあると手を振り回さないといけないのでしんどいからです。ですからそうやってセットしたステージ写真などを見ると私がドラムを叩いている姿は70年代以前のロックやジャズのドラマーという感じですね。顔がシンバルの上から見えますんで、かなりシンバルも低くセットされています。

 これが私の好みのセッティングですが、こういう低いセッティングにする方にお会いすることは実はほとんどありません。こればっかりは何でなのか理由が分かりませんが、私自身はとても合理的なセッティングだと思っています。全てがすぐに叩ける位置にセットされていて、しかも全てのものをスティックを上から下に振り下ろして叩ける場所にある。ドラムを楽にいいトーンで鳴らすことができるセットが低いセットなのです。

 もちろん好みの問題もあるでしょうし、体の大きさも足の長さも私と他のドラマーでは全く違いますから一概には言えません。でも少なくとも高い位置にシンバルやはハイハットをセットするよりは低い方が楽にいい音で叩けることは絶対と言っていいと思いますよ。

 あるプロのドラマーはそのHPで「ライドを高くセットしている人はそれだけで上手い人だと分かる。」などとおっしゃっていますが、「じゃあバディ・リッチは?ボンゾは?イアン・ペイスは?」と訊きたくなっちゃいますね(笑)。彼らはみんなシンバルのセッティングは異様に低いです。でもそれが結構彼らのプレイスタイルには合っているのです。ライドを「チンチン」とレガートを主体に使う方には高い位置に響くようにおくのが良いのでしょう。しかしレガートもするし、クラッシュのようにジャンジャンとスティックの腹で鳴らすし、なんてプレイスタイルだったら高い位置にライドがあるといい音で鳴らせないのです。

 今の私のセッティングはそこそこ長い経験から得た答えです。とにかくドラムという楽器は「いかに上手くスティックを当てることができるか」というのがポイントの楽器です。スティックを最も効率よくドラムやシンバルに当てて、しかもいろいろなトーンを引き出すためには単純に考えて「上から下にスティックを振り下ろす」ことが無理なくできるのが大切です。そうなると自ずとセッティングは肩より高い位置にあるより低い位置にある方が楽です。

 まあでも理屈はどうであっても、もし今比較的高い位置にセッティングしてプレイしている方々もぜひ一度低くセッティングしてみて下さい。きっと自分が思っている以上に楽に叩けていい音が出ると思いますよ。「ライドを高い位置にセットしない奴などカス」とか「イスが高くないと下手」とか言う連中などクソ食らえ!(笑)アホか、イスもライドも低い方が楽にパワーがかけられて、一番いい音がするんだよ!って開き直ってますね、最近は。
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