ストラトってさぁ・・。

2011/01/26 Wed 02:40

 私はストラトしかギターは持っていないんですけど、ストラトって皆さんどう思われます?

 私の個人的な感想は、「なんと弾きにくいギターなんだろう」ということですね。もちろんネックの太さなどによって多少の違いはあると思いますけど、最大の弾きにくさはあの「指板のRの強さ」。これははっきりいって最悪ですよね。

 レオ・フェンダーはギターが弾けない人だったそうですから、適当にRをつけちゃったんでしょうね。きっと他のメーカーのネックなどは余り参考にしないで、というか参考にしたって自分がギター弾けないんだから違いもわからなかったのでしょうが、本当に適当に「こんなもんくらいじゃない?」って感じにRをつけてフレット打っちゃったんでしょうね。

strats

 そのせいで楽器としてのストラトの弾きにくさは尋常じゃありません。しかもスケールが長いので弦のテンションが強い。だからチョーキングをしようとすると問題だらけ。まあストラトができた当時はチョーキングなんて技術がほとんどなかったからそんなこと考えないで作ったんでしょうけど。

 昔ながらのストラトのネックでチョーキングするのがどれほど苦痛か。一弦はテンション強すぎて、しかも指板のRを押し上げるようにチョーキングしなきゃいけないのですぐに指から弦が逃げる。2弦はまだよいとして、3弦もハイフレットの方だと隣の4弦が妙に邪魔だったり、1弦とは逆に今度は下がっていくRに沿ってチョーキングするとまた弦が逃げたり・・。4弦のチョーキングのしにくさは引っ張っても押してもやりにくいし。

 コードだって押さえにくいでしょ?あのRのきつさのせいでセーハするのがどれほどやりにくいか。ホント、絶対にギター弾けない人が作った代物ですよ、あれは。そして好き嫌いの分かれるあのシングルピックアップのサウンド。

 オリジナルの鉄板曲げただけのサドルと相まってサウンドはペンペン。あの鉄板サドルもよく考えたら最悪。確かにユニークなアイデアだけれども、「楽器」という観点から見ればあんなショボイサドル普通作りません。私も長い間エディの真似をして鉄板サドルを使ってましたが、もう限界。ギター買ったときのオリジナルパーツだったブラスのサドルに二十数年ぶりに戻しました。だってこっちの方が素直に音が良いし、手のひらを置いた感じもグッド。

 「じゃあ何が良くてお前はストラトばっかり持ってんだ?」と訊かれると、それは一言「見た目」。ええ、ここだけはストラトがいかなるギターにも勝る部分です。あのデザイン、特にラージヘッドのストラトのデザインは最高にカッコ良いです。フェンダーのロゴも最高。デザインに関してはストラトは何から何までほとんど完璧といってよいほどのかっこよさです。

 しかし楽器としてはあまりに何から何まで出来が悪すぎる・・(笑)。ロングスケール、指板のR、細くて高いフレット、トレモロのチューニングの悪さ、鉄板サドルの音質、シングルピックアップのサウンドとノイズ・・・。だからでしょう、このストラトほどユーザーによっていじられるエレキギターはありません。

 よほどのオリジナル信奉者以外はほとんどの人がどこかいじっているはずです。特によくストラトを使う人に限って。プロに至ってはオリジナルのストラトを使っている人に出くわすことはほとんどありませんよね。指板をフラットに削ったり、ネックそのものをフラットなタイプに交換するのは今や常識。そしてフレットをジャンボに打ち替える人も限りなく、中には指板を削って凹ませる人もいます。

 オリジナルのシングルピックアップをそのまま使う人は今ではプロではほとんどおらず、ノイズの少ないハムキャンセリングタイプやハムバッキングのシングルタイプに載せ替えています。エディ登場以降はリアピックアップにギブソン系のハムバッキングを搭載するのは、これまた常識の一つ。

 そしてトレモロもオリジナルのままでは普通の人には到底使える代物ではないので、フロイドローズをはじめとしてフェンダーも含めた各社からリプレイスメント用のトレモロユニットが山ほど発売されています。

 ・・まあそもそものストラトという楽器の完成度の低さであれば普通は誰も使わない商品なのですが、あのたぐいまれな格好良さはどうにも抗いがたく、その魅力に負けた私を含めた多くのユーザーはストラトの欠点を解消させてなんとかまともな楽器にするために一生懸命改造するわけです。

 わたしのストラトだってペグを替えられたり、ナットをカーボンに替えたり、フレットをジャンボに打ち替えられたり、リアピックアップをハムバッキングに替えられたり、サドルをブラスに替えたり、トレモロをフロイドローズにしたり・・。

 何しろギターという楽器の命とすら言えるネックがネジ止めですからね(笑)。そんなこと普通の人なら考えません。より良い「楽器」を作りたいと思う人ならネックとボディをネジで留めてオーケーにはしません。それをやっちゃうところがフェンダーですし、禍転じて福となすといいますか、おかげでネックを気軽に交換できるというすごいことができるようになっちゃいました。

 こんなことは本当にレスポールなどのギブソン製品、そしてその他のエレキギターと比較するとストラトの特異さが際だつと思います。これほどまでに改造されるエレキギターは他にないし、それ故にいろんな形に進化していきユーザーごとにいろんなギターが存在している・・。こんなエレキギターなかなか他にはありません。

 まあそういう自由に改造できるところもストラトの魅力の一つなんでしょうね。最悪の弾きにくさ、最悪のサウンド、最悪のチューニングキープだけれども、それを好きなパーツに交換すれば最高の楽器になりうるという、面白い魅力を持った楽器なんですね、ストラトって。自分の思い通りにどんな風にでも改造できる部品が世の中に沢山あるんですよね。

 だから離れられないんですよね。他のギターにはない不思議な魅力があるんですよね。うん、だからオリジナルのオールドストラトなんて骨董以外の魅力は私には全くありませんね。

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