それにしても今は本当に楽器の練習をするのにはいい時代だと思います。何しろインターネットで検索すれば本当に様々な偉大なプレーヤーの演奏を見ることができるからです。今も大好きなバディ・リッチのドラムソロをYouTubeで見ていますが、本当に素晴らしいものです。

 CDなどで演奏を聴くことは確かにできますが、特にドラムの場合実際に演奏している様子を見てみないことにはどうやって演奏しているかさっぱり分からないことが多いのです(といっても見てもわからないことがほとんどですが・・)。バディ・リッチの演奏は確かに今の時代のスーパーウルトラテクニックを持っている人たちと比べると技術的には劣るかも知れませんが、しかし彼が多くのジャズ、ロックドラマーに与えた影響の大きさや、素晴らしいタッチとトーン、そして彼ならではのショー的要素を兼ね備えたプレイは映像で見ると本当に素晴らしいものです。

 バディ・リッチに限らず一流の人の演奏を聴いていると本当に練習しなけりゃ、という気になりますね。ドラムは本当に単純な楽器で、結局のところ基本的には両手に棒を持って何かを叩いているだけのものなんですね。しかしその単純な動作にもかかわらず練習を重ねていけば本当にマジックのような演奏ができてしまうんですね。それはどうやればそのようなマジックを演奏に加えることができるかといえば、正確なリズムキープとアクセントを伴ったトーンなんですね。ドラムやピアノなどの生楽器はトーンが命といっても差し支えないと思います。そのトーンを少しでも一流に近づけて行くには日々練習していろんなタッチで粒を揃えて演奏できるようになることが肝心なんですね。

 バディ・リッチの演奏やデイヴ・ウィックルの演奏はある意味両極にあるように見受けますが、バディ・リッチの場合は比較的一つ打ちをメインとしたプレイが多いのに対しデイヴ・ウィックルの場合は軽やかな二つ打ちを多用するところが特徴として挙げられるのではないかと思います。しかしどちらにしても素晴らしいタッチを伴っていることは共通していて、それが結局は多少の奏法の違いにかかわらずいずれも素晴らしい演奏として見る者に大きな感動を与えていっているように感じます。

 私は最近ジャズのドラマーに影響を受けることが多いのですが、それは演奏のレベルが「芸術」の域に達しているからなんですね。有名なロックドラマーでもかっこいい人はいますが、演奏のレベル自体はアマチュアに毛が生えたようなトーンやタッチで叩いている人も決して少なくありません。残念ながらそういう人たちの演奏には高度な刺激が全く含まれていないので自分の演奏を上達させるための役にはあまり立っていないような気がしますね。
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